10月20日(日)、異文化理解講演会が西部公民館で開催されました。
講師の小川 康さんは、東北大学(薬学部)卒業後、北インドのチベット亡命政府のある地に渡り、チベット医学を学び、苦学の末「チベット医」と認められた方です。
お話は、日本人として一番最初にチベットを訪れた「河口慧海」のことに触れられました。仏教の原典を求めて、ネパールからヒマラヤ山脈を越えて当時厳重な鎖国下にあったチベットに入った偉大な先人について、語られる小川さんのお話にまず、引きつけられました。
つづいて、「私が上田市野倉に住むことになったのも『縁』があったからだ」と話され、“チベットの人は、人がアポなしで来ることを吉とする”、“チベットの人は、偶然の出会いを大切にする”……。(ぜひ、この後でもいいから)「野倉に来てください」と話されました。
このあと、お話は「上田とチベットの共通点」ということになり、それは「異常なまでの海へのあこがれ」と「どちらも昔々、海の底だったこと」とお話しされました。
つづいて、チベットには東北大より「すごい学問」があった。「モンゴルの学問は社会との結びつきが高い」と語られ、チベットの奥深い「仏教美術の本」を披露してくれました。
そのあとは、「上田にはチベットと結びつきの深いお寺が2つもある」「女言葉と男言葉」「チベットの経典をどのように覚えたか」「チベットでは、親や親せきの人を頼っていいんだという教えがある」「チベットの人は山頂に立つことを良しとしない(頂は聖なる場所:上から見下ろすのは神仏だけ)」「チベットには、文字をきれいに書く文化がある」などなど興味が尽きないお話が続きました。
講演の終わりに「チベットの諺(ことわざ)」について触れ、日本のことわざで言うと「花より団子」ですかねぇなど解説してくれました。
こうして あっという間に講演時間が終了しました。
出席された皆さんは、「なぜ、私はチベットに惹かれるのか」の答えは得られたのでしょうか。私は今もなお、いよいよ謎が深まったように感じています。
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